No news is good news.(諺)と No news is good. の違いは反復技法と文法の違い

no news is good news. 主語 no news で肯定文は技法の文法超越、反復テクニックの妙。

English sayings speak volumes about English.
英語の諺(ことわざ)は英語を大いに語る

No news is good news.
(便りのないのはよい便り)

In today's world of e-mail, “No news is good news” no longer seems to ring true because no one would think that no e-mail is good news, although, to those who, to their chagrin, are unable to spurn a swarm of spam, there is no doubt that no spam is good news.
(eメールの当世にあって、メールのないのはよい便りと誰も思わないでしょうから、「便りのないのはよい便り」はもはや真実っぽく聞こえませんね。くやしいかなスパムの大群をはねつけることあたわぬ人たちにとって、スパムのないのはよい便りであるのは確かでしょうが。)

[問1]
以下の文の空所に適語を1語入れなさい。
  1. (   ) measures need be taken at this point.

例えば some を入れると非文法な b. になる、これは純然たる文法問題。

  1. *Some measures need be taken at this point.

need be taken で need to be taken でないからには need は助動詞(auxiliary verb)、助動詞 need は否定文(negative sentence)、疑問文(interrogative sentence)で使うのが文法ルール―― 一見して疑問文でない a. 文は、この故に否定文にならねばならない文法の定め。

[答]

  • a1. No measures need be taken at this point.
    (現時点ではなんらの処置も講じる必要はない。)
  • a2. Few measures need be taken at this point
    (現時点では処置を講じる必要はほとんどない。)
[問2]
以下の文の空所に適語を1語入れなさい。
  1. (   ) medicine need be taken at this point.

空所に入るのが否定語(negative)である点は[問1]と同じですが、その数が3つで[問1]より応用問題―― c1.、c2. の medicine は不可算名詞(uncountable)、一方 c3. の medicine は薬の種類で可算名詞(countable)、ここが応用。

[答]

  • c1. No medicine need be taken at this point.
    (現時点で薬の必要はありません。)
  • c2. Little medicine need be taken at this point.
    (現時点で薬の必要はほとんどありません。)
  • c3. Neither medicine need be taken at this point.
    (現時点ではどちらの薬も飲む必要はありません。)

否定の数量詞(quantifier)no、few(a fewでなく)、little(a littleでなく)、否定の指示形容詞(demonstrative adjective)neither を冠する主語の文が否定文にならないということは文法上ありえないこと、それは英文法の不可能――ですが英語は「文法プラス技法」のことば、文法レベルの不可能も技法レベルで可能になる、そんな文法超越をやってでもあくまで表現的可能性を追求するのは英語のスピリット。

文法レベル 否定文:
  1. No news is good.
    (よい知らせはない。)
技法レベル 肯定文:
  1. No news is good news.
    (便りのないのはよい便り。)
文法レベル 肯定文:
  1. That there has been no news is good news.
    (便りのないのはよい便り。)

1語 news の反復で d. → e. と文のタイプも文意も一変、that there has been no news の意味がたった2語 no news で表現できる反復手法の手品。

この英語特有の反復テクニックの表現形式を解説すると以下になります。

S + V + Cの文型で主語「no + 名詞」と同じ名詞を補語で反復、主語の no は修飾する名詞のみを否定し否定文を形成しない。

冒頭の英文で同形式でない no e-mail is good news、no spam is good news を「メールのないのはよい便り」「スパムのないのはよい便り」と意味づけるのは、あくまで No news is good news. の文脈に便乗した特別扱い。

この反復技法を活用した別の諺もありますね。

  1. No answer is also an answer.
    (ことわざ: 返事がないのも返事。)

比較構文でこの反復テクニックを応用する手法もありますが、その場合は主語「no + 名詞」の名詞の反復は補語ではなく、than の後にきます。

  1. No agreement is better than a bad agreement in many ways.
    (無協定の方が不利な協定より多くの点で有利である。)

毎日メールを受信し、毎日メールを発信するのが当たり前の現代人にとって、「便りのないのはよい便り」はインターネットのなかったひと昔前のおくゆかしい諺――ですが、21世紀の今を生きるニッポンの英語学習者はこのウェブ上で今こそ英語の諺 No news is good news. のメッセージをしっかり受け取る時。

英語からのお便り No news is good news. のメッセージ:
英語は文法プラス技法のことばですよ、
今も昔も、これからも。

グローバル化21世紀の英語学習の good news はTMシステム

In our age of the Internet, no news is good news sounds a bit out of date. But the good news is that the proverb has rejuvenated itself as a messenger of the spirit of English. インターネットの時代に、「便りのないのはよい便り」はやや時代遅れの感あり。ですが、この諺が英語のスピリットを伝達するメッセンジャーとして若返ったことは、よい知らせ。

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