間違いだらけ、英語の仮定法と時制  英語の時制と仮定法で活眼を開く無料オンライン講座。

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英語の時制でつまずけば、英語の仮定法でもころぶ、仮定法と時制のeyeopener

The system of the English tense has been so grossly misrepresented that the whole picture is blurred and every detail needs scrutiny. Clearly, our unclear understanding of the subjunctives is just the collateral casualty of this misrepresentation.

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目次

 英語の仮定法と時制は最悪の英文法テーマ――英語の仮定法と時制を見直し、仮定法、時制に巣くう誤りを駆除することは英語の文法それ自体に対する開眼。

序1. 英文法の3大誤信

Just as superstitions, no matter of what kind, die hard, so the kind of grammatical misconceptions long in circulation is hard to dispose of. Without going deep enough to the root of mistakes, you can never drive them out.

  1. 英文法は一通り習った。
  2. 本に書いてあることは正しい。
  3. 英文法なんかやらなくていい。

 1.〜3.は英文法に関する3大誤信。文法とは、まず第一に、単語を「文の要素」になる語群に構成し、この語群を文構造化する仕組である。言語の違いは単語レベルにあるのではなく、文構造化レベルにある。「頭」が「ヘッド」、「足」が「フット」というふうに、頭から足までことごとく日本語と英語の単語が入れ替わっても、日本語は英語に変らない。だから、少なくとも「文法は一通り習った」人でなければ、「文法なんかやらなくていい」はずがない。しかし、もし「文法は一通り習った」と言う人がいるなら、どこで? 授業で「一通り習った」はずがないから、「本で一通り習った」ことになる。しかし、文法を扱っている本には、1.正しいこと 2.誤っていないこと 3.正しくないこと 4.誤っていることが書いてあり、さらに5.知識の甚大な欠落がある。なぜ5.の現象が起こるか。それは文法関係の本の「著者」や「編著者」はすでに循環している知識を再編集し焼き直すだけの「編集者」であり、自らの洞察による新しい知識・理解を提供できる「本物の著者」ではないからだ。「編集者」の数が100人から1,000人になっても、知識の量は10倍になるどころか、全く同じ。編集者の仕事は現状維持、欠落は欠落のまま、誤り・曖昧は誤り・曖昧のまま――進歩前進するためには「本物の著者」が必要。本講座は「本物の著者」の作であり、「新しい知識」をまずひとつ紹介することで「著者」の挨拶としよう。

新知識:動詞wishに続くthat節(wishの目的語、接続詞thatは普通省略)内は、I wish I were in top shape.(体調が申し分なければなあ)のように仮定法(Subjunctive)をとるが、can only wish that...(ただただ…を願うのみである)は直説法(Indicative)もよく使う。通常I can only wish that...、We can only wish that...、One can only wish that...の形で用い、thatを省略しないほうが一般的。that節内は、直説法現在(a.)だけでなく、未来形(b.)も進行形(c.)も完了形(d.)もとる。
  1. We can only wish that there is nothing left to be made clear.
    (不明な点が何も残っていないことを願うばかりである)
  2. We can only wish that the whole thing will be made clear.
    (事の一部始終が明らかにされることを願うばかりである)
  3. We can only wish that the whole thing is being made clear.
    (事の一部始終が明らかにされつつあることを願うばかりである)
  4. We can only wish that the whole thing has been made clear.
    (事の一部始終が明らかとなったことを願うばかりである)

 本講座はTMシステム(The Thorough Mastering System)の一端を担うものであり、本講座のゴールは誤り·欠陥·不足のないピカピカの「時制のシステム」を確立すること以下のものではない。

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序2. 英語の時制と仮定法は二人三脚

English subjunctives have no distinctive verb-forms of their own. What this means is that the system of subjunctives is subject to—and never independent of—that of tenses, and that the climate of vagueness about tenses definitely works against our grasp of subjunctives when we come to grips of them.

 時制仮定法に関してまず知るべきことは、それが「未完成」である事実。 英語自体の仕組に欠陥があるという意味では全くない――文法用語を介して知識・理解を伝達する学問・学習書レベルで全く完成していないということ。例えば、完了・結果・経験・継続を表す完了形には「過去完了」「現在完了」「未来完了」の3つあると本は教える。動詞doなら、had done、has/have done、will/shall have doneの3タイプの語形になる。これを仮定法にすると、had done、would/should have doneの2タイプの語形になるが、これはいずれも「仮定法過去完了」と呼んでいるものと語形は同じ――これも仮定法過去完了ではないのか?しかし本は「仮定法過去完了は過去の事実に反対の仮定を表す」とだけ教えている。完了・結果・経験・継続の完了形の仮定法が本から丸ごと欠落――実際の文の中で、本の知識では解せない謎めいた語形に出会うのも当然。これが「未完成」のほんの一例にすぎず、さらに既成の部分にも重大な誤りがあるとなると、時制と仮定法は「重傷」。

 英語の仮定法は仮定法を表出する独自の動詞活用形を持たない――このことは、時制で使う動詞形を仮定法は「兼用」し「応用」すること、つまり時制のシステムあっての仮定法の仕組であること、また時制に関し全般的に曖昧であることが、仮定法を把握する上で、その大きな妨げになることを意味する。

 時制と仮定法は最悪。この2つの文法システムに関して発生した数々の誤り・誤解・誤信がことごとく「根本」から発しているだけに、最悪。時制はよくわかっていると大胆な発言をする人がもしあらば、最も初歩的な質問を1つする。

Q1  時制と動詞の語形は同じことか。例えば、過去時制とは動詞の過去形のことであり、動詞の過去形が過去時制なのか。

 YESが答なら、そも時制(Tense)なる文法用語は不要であり、過去時制などと気取らずに過去形で済むことを意味するだけでなく、未来時制が消滅するショッキングな結果を招くことになる。I will do it.のwill doをdoの未来形などとあいまいな文法表現を習慣的に使っているが、英語はフランス語のような未来時制を表す独自の動詞語形を持たず、動詞doの語形はdo、does、did、done、doingの5つだけ、willは助動詞willの現在形であり、その過去形はwould。仮にwill do、shall doがdoの未来活用形なら、当然will、shallの過去形would do、should doも加わり、動詞doの活用形はdo、does、did、done、doing、will do、would do、shall do、should doの9つになる。will do、shall doをdoの未来形とし、一方では学習書がwould do、should doについて「沈黙」しているのは未来時制に関しすでに混乱している証拠であり、この「沈黙」は「閉口」にほかならない。従って、YESと答えた以上はwill doは現在時制で、未来時制は消滅する。だからと言って閉口する必要はない、ごまかす手はある。(Aspect)を持ち出し、現在時制未来相と文法用語上の体裁を繕うことはできる。

Q2  「現在時制未来相」ではなく「未来時制現在相」ではないのか。

 「現在時制未来相」を茶化しているのではない、しかし未来時制を現在時制未来相に改めることが進歩と考える向きを軽薄だとは思っている。「現在時制未来相」なのか、TMシステムで教える「未来時制現在相」なのか――これは時制の定義に依拠して判断すべきことである。

TMシステムの時制の定義:時制とは、時の観念や時間の推移の関係を動詞形や「助動詞+動詞」の複合形に反映させる仕組である。

この定義に照らせば、will do、shall do、would do、should doは、doの活用語形であってもなくても、未来時制を表出する複合形になる。だから英語には未来時制がある。もし「TMシステムの時制の定義」と本質的に異なる時制の定義から未来時制がないという結論に至っても、その定義の正誤は別として、論理的一貫性はある。しかし「TMシステムの時制の定義」と同様の時制の定義であるのに、「英語には未来時制がない」と主張するなら、誰が主張しようともその主張は誤っている。「現在時制未来相」と主張するなら、「定義」を示すべし。

  1. As this is Japan, there is diversity in how to eat soybeans.
    (ここは日本だから、大豆の食べ方は色々ある)
  2. This being Japan, there is diversity in how to eat soybeans.
  3. Since you were diagnosed with diabetes, you need to go on a diet.
    (糖尿病と診断された以上、ダイエットする必要がありますよ)
  4. Having been diagnosed with diabetes, you need to go on a diet.

Q1の答がYESなら、さらに、e.のAs this is Japanを分詞構文に変形(意味が変らず形態が変ること)してThis being Japanになると、現在時制isがbeingで「無時制」となるか、あるいは「現在分詞時制」となることを意味する。時制はisのような定形動詞(Finite Verb)に固有の文法機能で、beingのような非定形動詞(Non-finite Verb)は無関係なのか。しかし、g.のwere diagnosedが分詞構文化して、そのままbeing diagnosedになるのではなく、having been diagnosedとなるのは、現在時制の主節に対し、従属節(since節)は過去時制、この時制の違いを非定形動詞で反映させる語形変化の仕組であり、これは紛れもなく時制の仕組に関与している。もしwas diagnosed → having been diagnosedの変形が時制のシステムに組みするものでないのなら、一体全体、他のどのシステムに属することになるのか。かかる点に、「本」も「学問」も沈黙している。

 しかしQ1にNOで答えるなら、例えば過去時制と動詞の過去形の違いをきちんと説明できる必要がある。だから99.999%の方はYESで答えることも、NOで答えることもできない現状、だから最悪。

Q3  例えば「現在」という時の観念は直説法でも仮定法でも同じであるが、直説法では現在形、仮定法では過去形で表す。仮定法過去(Subjunctive Past)は現在時制なのか、過去時制なのか、それとも仮定法には時制がないのか。それとも、仮定法固有の動詞活用形がない英語には仮定法そのものがなく、仮定法と呼んでいるものは別の時制のシステム、つまり英語には異なる2つの時制のシステムがあるということか。

 ここまで問い詰めると、英語の時制と仮定法が根本的にわかっていないことに気づく筈、あなたが一学習者であろうと、英語教師であろうと、文法学者であろうと。二人三脚で一人が転べば、他方もつまずかざるをえない――英語の仮定法は時制と組んで二人三脚でいかざるをえない、しかしすでに時制がすっかり転んでいるとすれば、これは最悪。

© 2006 遠藤緯己 All rights reserved.


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